●1億6000万人の子どもが児童労働

子どもの健やかな成長を妨げたり、教育の機会を奪う労働を「児童労働」といいます。
厳しい労働によって、子どもはケガをしたり病気になったり、ひどいときには命を落とすこともあります。最低限の読み書きさえもできなければ、将来自立して未来を切り拓いて生きていくことはできません。貧困と児童労働が世代を超えて連鎖してしまうのです。

●チョコ、Tシャツetc.じつは 子どもが作っています！
児童労働は、遠くの貧しい国の問題と思われるかもしれません。しかし実は、チョコレートの原料のカカオや、Tシャツの原料になるコットンなど、日本にも児童労働でつくられたさまざまなものが輸入され、わたしたちの毎日の生活の中に溢れているのです。

消費者の「安くモノを買いたい」という要望や、「安くモノを作って販売し、利益を上げたい」という企業のプレッシャーが、生産者へのしわよせとなって、児童労働を生んでいるともいえます。

●「思い込み」と「諦め」が解決を妨げる
子どもたちが働く理由は「貧しいから」だけではありません。「貧しいから学校へ行けなくてもしかたがない」とか「女の子は教育を受けなくてもよい」という意識や「児童労働なんてなくせるはずがない」といった思いこみが、問題解決を難しくしています。

児童労働をなくすためには、今、働いている子どもを守ることはもちろん、児童労働を生み出さない仕組みを作ること、そして人々の意識を変えていくことが大切です。